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伸びと呼吸

2019年 7月8日(金)

伸びると緩むのくり返し

今日はポーズのお話です。クラスが始まって、シャバアーサナから始まり、ポーズして、動いて、最後にまたシャバアーサナで終わる。この一連の流れの中で、なにやってるかというと、伸びる、緩む、伸びる、緩む・・・・の交互のくり返しが次々におこなわれていることになります。これは、緊張状態をつくって、リラ~ックスのくり返し。また、交感神経、副交感神経の刺激のくり返しです。これ実は、すごい効果があるんです。

普段、私たちの生活って、日中は交感神経優位、仕事や家事では頭でいろいろ考えて、あれこれ予定して夢中になって、自分の呼吸や姿勢など忘れてしまうもの。では、仕事終わって、家帰ったら、リラックスできるかというと、そうでもなく、緩む、リラックスするという実感はあまりありません。それは、テレビやスマホ、また仕事とは違う情報によって、また処理、処理、処理を繰り返すから。真のリラックスというのは、ただ休むだけではなかなか実感できなくて、きちんと意識した緊張の後で、感じることができます。

緩めるって難しいもの?

ここがミソです。たとえば、僕が「はい、今から肩に力入れてー」というと、みなさん、ぐぅーっと肩持ち上げて耳に近づけようとします。これ、すぐ分かります。なぜなら、力を入れるのは、分かりやすいから。でも、「じゃあ、今から肩の力抜いてー」というと、みなさん、どうすればいいか分からない。とりあえず、ブラブラゆする、でも、これじゃあ力抜けてないって顔で僕を見る(笑) 力抜くってわかりづらいんです。だから、肩凝ってても、抜けない。

じゃあ、どうすればいいかっていうと、「今からずっと肩に力入れて、入れて、入れて。」「吐いてー」っていうと、確実に抜けます。これは単に緩めるのではなくって、わざと意識して緊張状態を作ります。そして、その後に吐かせる。意識させないとダメ。無意識だと肩コリと同じこと。そう、意識して緩めるには、わざと1回力入れた後でないと、抜けた実感が得られないんです。

まさにクラス後のシャバアーサナは、最後のご褒美。今まで交互に緊張&緩むを何度もやってきたからこそ、とても気持ちよく力抜ける、超リラックス時間となります。  

意識した呼吸をする

そして、これが1番大事。意識した呼吸は体にも心にも両方に効果を与えます。体は疲れを回復して、精神は安定、リラックスする。終わった後にはスッキリしている。これはエネルギーが生産されるということ。でも無意識の呼吸は何の効果も得られません。呼吸をメインとするから、ヨガなんです。

じゃあ、意識した呼吸って何なの?

【1】吸う息で伸びる 吐く息で緩むの動作に合わせる

※さらに応用で、伸びたい部分に吸う 緩ませたい部分で吐く です。

【2】きれいなエネルギーを吸う(取り入れる)汚れや疲れのエネルギーを吐く(外へだす)

【3】前屈で吐くを意識 後屈で吸うを意識 ポーズが安定したら一定のリズムで吐く吸う

【4】呼吸がエネルギーとなって、全身をめぐるイメージをもつ

※さらに応用で、滞ってる場所を意識して、エネルギーを流す  

【5】自分にとって快適な呼吸をする

呼吸が快適か不快かどうかは、自分で感じるものです。でも、これを意識しない人は、しかめっ面しながら、ポーズとってたりします。快適でしたら、自然に顔の力も緩むものです。

でも、全然これ難しいわけじゃあないんです。誰でもできます。新しく覚えてやるものでもなく、自分の体がやり方をすでに知ってるんです。でも、普段意識してないので、忘れてしまってたりします。それを思い出させるのに、多少の練習は必要ですけど。だから、クラス中にインストラクターが誘導します。誘導してくれるので楽にできますが、お家で自分でやるときは、上の部分を意識してみましょう。

伸びと呼吸の意識に集中する。より繊細に、より細かく、より集中するには、目を閉じておこなうといいです。そうして、自分をより深く感じてあげることができます。それは自分のハートへと深くもぐっていくことです。そうして、本来の自分へとつながっていきます。ヨガをする目的は、本来の私に戻っていくこと、つまり、私らしくいることで安心できる私になることです。